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音響分野における受託・共同研究や技術開発コンサルティング

 当社では、さまざまな現場に存在する音響問題について研究を行っています。その内容は相手先からの委託や共同研究であったり、社内外の問題解決のための開発であったりとさまざまです。

 例えば、ある希少生物の活動範囲をその鳴き声の到来方向から推定しようとするプロジェクトに参加する機会があり、アレーマイクロホンと音声信号処理技術の導入によって、従来は人の耳で確認していた鳴き声の方向を、より精度よく数値的に示すことが可能となりました。

 また、平成16年(2004) には100%リサイクル可能なアルミ素材で屋外でも使用できる吸音材「アルミ繊維スリット構造吸音パネル」を開発しました。グラスウールなどの従来型吸音材では実現が困難な低い周波数領域の吸音効果を同じ厚みのままで実現し、日米で特許を取得しました。

 当社は特に吸音材料の開発分野に強みを有し、必要な装置(流れ抵抗測定装置、垂直入射吸音率測定装置など)を自作・保有し、開発〜検討〜検証を一貫して行う体制を整えています。さらに、社員に音響分野における博士取得者2人を有し、大学等研究機関との強力なネットワークにより常に最先端の技術導入を心掛けています。

 研究や開発業務を支えているのは、境界要素法をはじめとするさまざまな先端的数値解析技術です。計算機における昨今の急速なCPUの高速化やメモリの増加は、音響数値解析に大きな影響を与えました。以前では机上でしか考えられなかったような計算が可能となり、より詳細な計算を高速で実現できるようになった他、PCによるデジタル信号処理も手軽に行えるようになりました。

 当社では、音響数値解析プログラムはすべて自社内で作成しており、これによりブラックボックスを発生させない効率的な計算が実施できます。例えば、市販のプログラムについては計算条件に制約があり、その条件に当てはまらない場合に計算できなかったり、計算に使用する計算式や条件を明確にしていない場合には結果として算出した数値に信頼をおけないことになります。自社開発の場合はその点が明確となり、必要に応じてプログラム自体を発展させていくことが可能です。

 また、常にプログラムの高速化、高精度化を目指し、異なる手法を組み合わせたハイブリッドな解析手法を新たに考案したりすることで、より高レベルの技術開発コンサルティングを目指しています。さらに、業務だけにとどまらず学会活動や研究会活動を通じて、常に最新のものに触れていく努力を続けています。